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産後の腱鞘炎を早く治す方法

腱鞘炎がひどくてお世話がしんどい!どうしよう…

今回はそんな方に向けて、産後ママの腱鞘炎を早く治す方法をご紹介します

腱鞘炎とは

腱鞘炎とは、腱鞘と腱が擦れて炎症を起こしている状態です。

腱とは、骨と筋肉をつないでいるスジのことで、腱鞘とは、腱が滑らかに動くように補助する腱を包む組織です。

イメージとしては、腱鞘がストロー、腱がワイヤーです。

ストローがなくてワイヤーだけだと、ワイヤーが動くたびにお肉が傷ついてしまったり、ワイヤーがお肉に引っかかって滑らかに動かせませんが、ワイヤーの周りにストローを巻いてあげることでお肉を保護したり、ワイヤーが滑らかに動けるようになります。

そうならないために、腱鞘が存在します。

本来、腱や周りの組織を保護する役目の腱鞘が、炎症を起こしてしまっている状態が腱鞘炎です。

腱鞘が炎症を起こすと、中の腱が引っかかって動かしにくくなったり、腱が動くたびに炎症部が擦られて痛みが出たりします。

最初は、手や指を動かした時にピリっとした痛みが出ますが、

ひどくなってくると、何もしなくてもズキズキと痛むようになったり、痛みで指や手首が動かせなくなったりすることもあります。

見た目にも腫れたり、赤くなっている場合はかなり重症です。

産後は腱鞘炎になりやすい!3つの理由

原因①女性ホルモンの変化

妊娠すると女性ホルモン(プロゲステロン、エストロゲン)の量は増えますが、出産を機に急激に減少し、産後はほぼ0になってしまいます。

産後は『情緒不安定』『不眠』『肌荒れ』『抜け毛』などの症状が女性ホルモンの影響により起こりやすいのは有名な話だと思いますが、その他に、エストロゲン不足は関節や腱が腫れやすくなるという影響もあります。

腱が腫れやすいということは、さきほど説明したワイヤー(腱)が腫れる(=太くなる)ということなので、ストロー(腱鞘)に腱が擦れやすい状態となり、炎症が起きやすい状態になります。

ちなみに、更年期も女性ホルモンが減少するので、腱鞘炎になりやすい時期です。

原因②手や手首、指の使いすぎ

腱鞘炎の主な原因は手、手首、指の使い過ぎによるものです。

産後は、赤ちゃんを抱っこしたり、授乳したり、沐浴したり…手や手首、指をたくさん使う機会が増えます。

また、初産婦さんは特に育児に慣れていないため、負担のかかる無理な姿勢で作業をしがちで、思っている以上に身体を酷使しやすいので、腱鞘炎のリスクが上がります。

原因③筋肉量が少ない

手や手首、指を動かす筋肉のほとんどは前腕(肘から先)についています。
腕は脚と比べると細いですよね。
細いということは、 筋肉量が少ないということで、疲労しやすいのです。
また、女性はもともと男性に比べて筋肉量が少ないというのもあります。

疲労した筋肉を無理に使っていると、負荷がかかりすぎたり、他の部分で補おうとして、変な使い方をしてしまい、痛みが出やすくなります。

産後の腱鞘炎を早く治す方法

腱鞘炎を早く治すためには、手指を使わないでいることが重要です。

しかし、普通に生活していても手指って結構使うんですよね。

まして、産後のママは赤ちゃんのお世話があるので、使わないというのはかなり難しいと思います。

でも、そのままだと悪化の一途なので、できる対策をしましょう!

手や手首にかかる少しでも負担を減らせるようにな方法をご紹介します。

①抱っこを工夫する

腱鞘炎になりやすいママの特徴として、抱っこの時に手で赤ちゃんを支えすぎている人が多いです。

抱っこの時、なるべく手で赤ちゃんを支えないようにしましょう。

コツは肘より先の前腕でお尻を支えるようにすること。

または、手のひらを下に向けて抱っこしてみるといいです。

腕で支えられているかどうかは、支えている手をフリーにできるかどうかでわかります。

お尻を支えている方の手で不安定感なくトントンができれば手、手首、指にかかる負担はだいぶ軽減されています。

この動きをした時に不安定感がある、うまくできないという事はまだまだ赤ちゃんを手で支えているということです。

難しい~という人は、ちょっと面倒ですが、日頃から抱っこ紐などを使うと、手にかかる負担を軽減できるのでおすすめ。

②テーピングやサポーターを使う

テーピングやサポーターを使う理由は、

①『痛めている場所を使わないことを自分に意識させるため

②『まわりの人に怪我をしていることを知らせるため

です。

テーピングやサポーターをしているから、手指を使っても痛くなるなるわけではないですし、

テーピングやサポーターをしているから、手指を使っていいということでないので気を付けてください。

何もしてないよりはサポートはできますが、正直雀の涙です。

テーピングやサポーターを使っても、今まで通りの生活をしていては腱鞘炎が治ることはほぼないです。

③家事育児を外注する

家事育児、やってると本っっっ当に手が休められません。

毎日、すべてをとはいかなくても、

たまにでも、数時間だけでも、家事や育児の一部だけでも、あなた以外にやってもらいましょう。

旦那さんでもよし、親でもよし、兄妹や友達でもよし。

なかなかその辺に頼るのが難しい場合は、一時保育やシッターさんなどに頼むのもありです。

(ちなみに私は5カ月から息子を保育園に預けてます!)

④プロの力を借りる

プロの力を借りてケアすることで、より早期の回復が期待できます。

場合によっては、抱っこの仕方なども教えてもらえるかも!

当院では、ご希望の方に教えてます♪

病院なら『整形外科』

整形外科では痛み止めや湿布を処方してもらえます。

細かい筋肉の緊張やバランス等は診てもらえませんが、痛みが強いと治りも遅くなるので痛みはなるべく落ち着けた方が血流が改善しやすくなるので、早期回復に良いです。

接骨院(整骨院)でケア

接骨院では、健康保険を使って安く施術を受ける事が可能です。

施術時間はお店によって様々ですが、保険治療だけであれば電気治療がメインでマッサージ10分前後、場合によってはテーピングや湿布等を貼って数百円~1500円程度になるかと思います。

最近は自費施術にも力を入れているお店も結構あるので、自費施術も含むとなると数千円はかかってくるので事前に問い合わせるかホームページ等で確認してみると良いと思います。

なお、全身バランスを整えるとなると保険治療だけではほぼ無理、自費治療になると思って間違いないです。

鍼灸院でケア

個人的には鍼灸がとってもオススメです。

鍼灸は身体に微細な傷をつけて、自己治癒能力を最大限に引き出す施術です。

そのため、施術中だけでなく施術後も微細な傷が治るまでは自己治癒能力の持続が期待できます。

費用は自費になるので1回4000円~10000円程度。

お店によって施術方法は様々なので、腱鞘炎に対して、どんな施術をしてもらえるのか、おおよその金額や時間はどの程度なのかなど、事前に問い合わせすると安心して施術が受けれられるかと思います。

どの施術も1回で治る!というものではないので、継続安静、継続施術が大切です。

⑤マメにストレッチ

実は手首の痛みがある場合、腕だけじゃなくて首や肩もケアしてあげた方がいいんです。

なので、ストレッチをするなら首や肩もやってあげるのが大切!

やり方は色々あるけど、オススメなものを3つ載せておきます。

1,前腕のストレッチ

  1. 姿勢を正します。(立位でも座位でもOK)
  2. 手のひらを上にして腕を前に伸ばします。
  3. ②の腕は肘を伸ばした状態で、もう片方の手で②の手を下に曲げます。
  4. 力を抜いてゆっくり深呼吸をしながら10秒キープ。
  5. 左右交互に3セット繰り返します。

指の関節も曲がらないようにするとしっかり伸ばせます。
手を左右に動かすと伸びる位置も少し変わるので、色々な角度で伸ばしてあげると尚良いです。

2,肩(三角筋)のストレッチ

  1. 姿勢を正します。(立位でも座位でもOK)
  2. 右腕と左腕を交差させて、上になっている腕で下になっている腕を手前やや外側に向けて引っ張ります。
  3. 身体は正面を向けたまま、肩をストレッチします。
  4. 力を抜いてゆっくり深呼吸をしながら10秒キープ。
  5. 左右交互に3セット繰り返します。

上手く伸びてない感じがする場合は、角度を変えてみましょう。

3,上腕~肩甲骨外側のストレッチ

  1. 姿勢を正します。
  2. 片方の腕を首の後ろに曲げます。
  3. もう片方の手で②の肘を斜め下に引っ張ります。
  4. そのまま深呼吸しながら10秒キープ。
  5. 左右交互に3セット繰り返します。

体幹も一緒に横に曲げてもOK。顔は下を向かないように気を付けましょう。

まとめ

腱鞘炎も進むとバネ指になって動かせなくなったり、手術しなければならなくなったりするので早めのケアが大事!

とにかく自分を大切に!!