こんにちは!
茨城県那珂市で鍼灸院をやっております海老澤由子と申します。
今回は、愛犬・愛猫ちゃんの不調でお悩みの方で、自宅でお灸ケアをやってみようとお考えの方にペットにも安全に使えるお灸とやり方をご紹介します。
当院の患者様でも実際にご自宅のペットにやられた方がいらっしゃいまして、
『気持ちよさそうに受けてくれた』『お灸を準備していると喜んで寄ってくる』
などお喜びの声をいただいています。
簡単なので、愛犬・愛猫ちゃんのケアにお灸やってみてくださいね♪
それではいってみましょー!
準備するもの
お灸
お灸には色々な種類がありますが、ペットに使用するのであれば棒灸がおすすめです。
ただし、棒灸はもぐさの量が多いので、煙が多く臭いも結構します。
お住まいがマンションなどで煙探知機があり、煙が出るのが困る方や肺の弱い方、煙や臭いが気になる方は無煙タイプ(炭化もぐさ、炭化棒灸など)を使うと良いです。
火を点ける道具
無煙タイプの棒灸は非常に火がつきにくく、ライターやチャッカマンでも火は点きますが、時間がかかるのでバーナーかターボライターがおすすめです。
ふつうの棒灸はろうそくで火を点けると熱くなく、満遍なく火が点けやすいのでおすすめですが、めんどくさければチャッカマンやライター、コンロの火で点火してあげても良いです。
消火する道具
棒灸を消火するためには、専用の火消しツボなどを使う、棒灸が全部入る空き缶に入れる、アルミホイルで巻く、香炉灰につっこむといった方法があります。
より安全に確実に消火するには、専用の火消しツボなどを使うのが一番安全で、棒灸の無駄な消費も抑えられます。
セットで購入される場合、専用の火消しグッズがあるか確認して買い忘れのないようにしましょう。
お灸をやる時間とタイミング
シャワーなどを浴びた後や運動後など、完全に毛が乾いておらず、肌に水分がある状態の時はやけどのリスクが高くなるのでやめましょう。
お散歩前後、食前食後もあまりおすすめしません。
日中や夜のゆったりしている時間にやると良いです。
お灸は1回につき5分~15分程度が目安です。
身体の小さい子や病気などで体力のない子は短い時間でポイントを絞ってやってあげると良いです。
長時間やりすぎると灸あたりと言って、一時的に体調を崩す場合があります。
もし、灸あたりしてしまった時はお休みしましょう。数日で体調は戻ります。
後遺症が残ることはないので、焦らず体調が戻ってからお灸を再開してあげると良いです。
お灸を再開する時には時間を短めに調整してあげて、様子を見ながらその子に合った分量を見つけてあげてください。
ペットへのお灸 基本のやり方
棒灸に火をつけて背骨を中心に円を描くようにあぶります。
背中は背骨の間からたくさんの神経が出ていますので、そこを温めることで全身にアプローチができます。
体力のない子の場合は、背骨を温めてあげるだけでも十分です。
通常の体力の子の場合は、それに加えて下半身の不調の場合は腰やお尻あたりを多めに、上半身の不調の場合は、首と背中の上の方を多めに温めてあげましょう。
触って冷たく感じるところも多めに温めてあげるのも良いです。
温度の加減は棒灸の熱が当たる場所に自分の手を置いて温度感を確認しながら行います。
施術中は、灰が落ちたり、火元に毛が触って燃えたりしないように気を付けましょう。
棒灸を直接押し付けたりするのも、やけどや毛が燃えたりして大変危険なのでやめましょう。
お灸をするツボなどの参考図書はこちら↓指圧するツボにお灸をするとGOODです。
より安全にお灸をするためのグッズ
てぬぐいや薄手のハンカチ
灰が落ちてやけどや毛が燃えてしまうのを防いだり、熱量をコントロールするのに使います。
棒灸フードやホルダー
より安全にペットにお灸するために、棒灸フード、棒灸ホルダー、温灸ローラーなどのグッズがあります。
棒灸をカバーして使うのでより安全にお灸をすることができます。
各メーカーで使用できる棒灸が違うので、購入時は間違えないように気を付けてください。
合わない棒灸を無理に使うと怪我ややけどの可能性が高くなります。
セット販売もされているので、最初の購入時にセット品を買うと間違いないですね。
また、無煙棒灸は立てて使用すると周りが先に燃えてしまって大変危険です。(実証済)
そのため、無煙棒灸は立てて使用するもの(棒灸フード、棒灸ホルダー)では使用しないようにしましょう。
温灸ローラーのサイズは小型~中型犬はMサイズ、大型犬はLサイズがちょうど良いです。
猫の場合は成猫であればMサイズ、子猫の場合はSサイズがちょうど良いサイズです。
安全グッズを使用してのお灸のやり方
- お灸に火をつけます。
- それぞれのグッズにきちんとお灸をセットします。(セットの仕方は各説明書をよく読んでください。)
- ペットの背中に手ぬぐいを置いて、その上から温めていきます。
- 時々、手ぬぐいの下の温度を手で確認して、熱くなりすぎないように気を付けながら施術します。
グッズとてぬぐいを使うことでより安全にお灸を行うことができます。
手ぬぐいの変わりにビワの葉を使用するのも良いです。(枇杷の葉灸)
最後に
安全に、安心してお灸をするために、動画で動きを確認するとよりわかりやすいと思います。
おすすめの動画を2つピックアップしておきましたので、ご参考にどうぞ!
動画だと手ぬぐい等使っていないものもありますが、私は安全のために使用をおすすめしています。
お灸はやり方やツボが間違っていると全然ダメ!というような事はなく、だいたい合っていれば大丈夫なので、気負いすぎず気軽にやってみてくださいね♪
愛犬・愛猫ちゃんのリラックスした蕩ける表情が見られるかも~?